子どもによる家庭内暴力にお悩みではありませんか?家庭内暴力を家族間だけの問題と捉えて放置していると、事態が悪化していく可能性が高まります。
子どもの家庭内暴力は、家族の力だけでは解決が困難なケースも多いため、正しい相談先への問い合わせが重要です。本記事では家庭内暴力の相談先や対応方法を紹介していきます。
家庭内暴力とは
家庭内暴力とは、配偶者からの暴力や親から子、あるいは子から親への暴力など、家族間で行われる暴力のことです。暴力と一口に言っても、それは身体的なものだけではありません。相手を精神的に追い込んでいく心理的な暴力や、相手の金銭的な自由を奪う経済的な暴力なども含まれます。
家族の間で行われる身体的または精神的虐待行為のことであるが、日本では、「配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者から振るわれる暴力」という意味で使用されることが多い。
厚生労働省「e-ヘルスネットードメスティック・バイオレンス / DV(どめすてぃっく・ばいおれんす)」
近年では、少子高齢化による8050問題などもあり、成人したひきこもりの子どもによる家庭内暴力が社会的な問題となっています。
家庭内暴力をふるう子どもの特徴3選
家庭内暴力をふるう子どもの特徴は様々ですが、自己肯定感の低さとプライドの高さ、発達障害あるいは性格上の特性、バランスを欠いた家庭環境などが挙げられます。それぞれの特徴について、一つずつ詳しく見ていきましょう。
自己肯定感が低い・プライドが高い
自己肯定感が低い、またはプライドが高い子どもは、家庭内暴力をふるいやすい傾向があります。自己肯定感が低い子どもは社会の中で自己表現の手段がわかりません。そういった葛藤の解消の手段として、暴力に訴える場合が見受けられます。
自己肯定が低かったり、プライドが高い子どもについては、自分の理想と現実の自分の自己一致をすすめるなど、自己理解や客観的な視点をもてるようにサポートするといいでしょう。
発達障害・性格上の特性がある
発達障害があったり、性格として衝動的な特性を持っている子どもは、家庭内暴力をふるう可能性が高くなります。発達障害や性格上の衝動的な特性があると、周囲とのコミュニケーションがうまく取れず、社会から孤立しがちです。
その結果、家庭以外での居場所を無くし、外でうまくいかないフラストレーションを、親などの身近な人にぶつけてしまうケースも多く見られます。発達障害があったり、性格上の特性がある子どもについては、専門家による治療や対応が必要です。
過保護・過干渉などバランスを欠いた家庭環境で育った
過保護、あるいは過干渉などバランスを欠いた家庭環境で育った子どもは、家庭内暴力をふるう傾向があります。
保護者が子ども可愛さに過保護になりすぎると、子どもは自由を奪われたと感じ、反抗的になります。また、家庭からの虐待、無関心などの環境で育った子どもについても同様に注意が必要です。
このような愛情の欠如した環境で育つと、子供は自分以外を信じることができなくなり、他者への不信感が募った結果、攻撃的になります。バランスを欠いた家庭環境で育った子どもについては、適切な距離感を保ったまま、接するように意識するようにしましょう。
家庭内暴力への対応方法3選
子どもの家庭内暴力への対応方法は、子どもの話をしっかり聞く、距離をとる、相談するなどが挙げられます。それぞれの対応について、詳しく解説します。
子どもの話をしっかり聞く
家庭内暴力への対応方法として、子どもの話をしっかりと聞くことが大切です。子どもを力でなんとか押さえつけようとすると、子どもはより反発する可能性が高まります。あくまでも暴力行為は結果です。どういった過程が子どもの中にあり、それが暴力につながったのかを理解することが大切です。子どもが何を感じて、考えているのか、辛抱強く子どもの声に耳を傾けるようにしましょう。
距離をとる
家庭内暴力への対応方法として、自身と子どもとの距離をとることがあげられます。
子どもとの距離をとることで、家族の安全を守ることにつながります。また、距離をとることは、子ども自身に一人で考える時間を与えることにもなります。特に子どもが成人している場合は、子ども自身に責任があること、暴力行為の社会的な重さについて、しっかりと把握させることが大切です。
相談する
家庭内暴力への対応方法として、第三者に相談することも有効です。主な相談先としては、警察や児童相談所、役所の福祉課といった場所があります。家庭内暴力は家庭内だけで解決することが難しい場合もあります。その為、今以上に事態を悪化させ取り返しがつかなくなる前に、第三者に相談する事が極めて重要です。
子どもの家庭内暴力が起こった場合の相談先5選
家庭内暴力が起こった場合には、児童相談所や警察など、様々な相談先があります。ここでは、特に相談先としておすすめの相談先を5つ紹介します。
蔵王いこいの里
蔵王いこいの里は、家庭内暴力について専門的な経験と知識をもった相談先です。不登校やひきこもり、家庭内暴力等で困っている家庭に向けた全寮制の施設で、35年以上の支援実績を誇り、850名以上の卒業生を送り出しています。子どもの家庭内暴力に困っているがどう接すればいいのかわからない。相談したいが信頼できる相談先がないという方は、ぜひ蔵王いこいの里を頼りにしてみてください。
児童相談所
児童相談所は、子どもの相談に関する総合窓口です。児童福祉法に基づいて設置される行政機関で、18歳未満の子どもに関する相談や子ども本人からの相談を受け付けています。
また、児童福祉司・児童心理司・医師・保健師などの専門スタッフが相談にのってくれる他、緊急時には、保護などの対策や関係機関との連携も行ってくれます。児童相談所は、子どもに関するこまりごとがあったら、まず初めに相談を考えたい機関です。
警察の少年相談窓口
警察の少年相談窓口も、家庭内暴力の相談先として有効です。警察というと抵抗があるかもしれませんが、暴力や非行といったケースへの対応経験が豊富であり、頼れる相談先のひとつです。
警察の少年相談窓口では、子どもの家庭内暴力や非行、その他困りごとの相談にのってくれます。以下URLから詳細を知ることができます。
法務省の非行相談窓口
子どもの家庭内暴力が起こった場合の相談先として、法務省の非行相談窓口があります。法務省の非行相談窓口では、子どものトラブルや非行についての相談にのってくれます。
心理学の専門知識をもった職員が対応してくれるので、助言やカウンセリングを受けることができます。
精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは、子どもの暴力や精神面に関する対処について、総合的な相談ができる窓口です。精神保健福祉センターは、こころの健康に関する相談や支援を行うための公的な機関で、各都道府県に設置されています。
精神保健福祉士、保健師、心理判定員といった専門家が在籍しており、助言や関係機関との連携をしてもらうこともできます。
まとめ
今回は子どもの家庭内暴力の特徴と対処法について説明しました。突然子どもから暴力をふるわれると、混乱してしまう方も多いと思います。ぜひ本記事を参考に、子どもとの関係が改善されることを願っております。また、ひとりで悩まず、専門家など周囲の方に相談することが重要です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。