蔵王いこいの里

\ 身内だけで悩まず、まず相談を /

ニートの娘さんとの関係に悩んでいるあなたへ

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この記事の著者:蔵王いこいの里編集部

引きこもりやニートといった方々を対象に、共同生活型の支援を行っている蔵王いこいの里スタッフが執筆しています。蔵王いこいの里は30年を超える支援経験があり、これまで850名を超える方を自立に導き、送りだして来ました。家庭ではどうすることも出来ない。そんな親御さんや当事者さんからの多くのご依頼を受けてきた、いわば引きこもり支援のスペシャリストです。

ニートの娘さんをお持ちの親御さんは、様々な悩みをお持ちかと思います。娘さんの考えがわからない。どのように接していけばいいのかわからなくて困っている。将来、経済的に支えられなくなった時にどうしようなど、色々な悩みや不安がありますよね。そして、悩みや不安を誰にも相談できずにいるという方も多いのではないでしょうか。

娘さんがニートになってしまったことに凄く責任を感じてしまう親御さんが多いようです。
ですが、ご自分を責めないでくださいね。どんな家庭でも起こりうることなのです。

また、娘さんのことで自分を責めてしまっている親御さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、娘さんの状態は、親御さんに責任があるというわけではありません。どうかご自分を責めず、真摯に向き合っていることを、誇りに思って欲しいです。

本記事では、ニートの娘さんとの関係にお悩みの方に向けて、具体的な娘さんへの対応方法、おすすめの相談機関、また親としてどのように生活をしていくべきかなどをお伝えしていきます。本記事が少しでも娘さんとの関係の参考にになれば幸いです。

ニートの娘さんへの適切な対応方法3選

ニートの娘さんを持っている親御さんは、具体的にどう対応していいか分からずに困っている方も多いと思います。そこで、基本的な3つの対応方法をまとめました。

周りの方はどう接しているのかなど、参考にしてみて下さい。

1.ありのままに受け入れる

娘さんがニートですと、どうしても働いてほしい、自立して欲しいという気持ちがでるかもしれません。しかし、娘さんも自身も自分のことをどうにかしたいと思っているものです。そして、外からでは何もしていないように見えても、心の中で日々様々なことを考えています。

だからこそ、まずはありのままの娘さんを受け入れ、見守る気持ちを持つようにしましょう。親御さんが現在の状態を肯定することで、娘さんは自分で選択肢を見つけていく自信を持つことが出来るようになります。

2.まずは挨拶から関りを持とう

娘さんにどう接していいかわからず、どうやって話し掛けたらいいかわからない。そんな方もいると思いますが、娘さんと一番関りをもてる存在はやはり親御さんです。いきなり話すのは難しいかもしれませんが、まずは、毎日の挨拶から会話をするように心がけましょう。

挨拶が出来るようになったら、少しずつ会話ができるように意識してみるといいでしょう。たわいもないことでいいので、関りを持てるように取り組んでみて下さい。ただし、どうしても難しいという場合は無理をしないことが禁物です。自分が苦しいと思ったら、距離をおいても大丈夫です。

3.支援機関に相談しよう

ニートの娘さんとの関係ですが、家族だけではなかなか解決が難しくなっているという場合も少なくないと思います。そんな時は、他の支援機関に頼ることも考えましょう。行政の福祉課にいけば、様々な相談機関の紹介を受けることができます。

例えば、子ども・若者総合相談センターは、社会生活を営む上で困難がある子どもや若者を支援するためのネットワークづくりに基づいた内閣府による機関です。当事者やその家族に対して、専門の相談員が無料で面接相談を受け付けています。

就職に関する悩みの場合は、NPO法人などの民間支援団体や各公的支機関と連携を図って、支援をしていくことも可能です。その他にも、活用できる機関は多くあります。自分達だけでは解決できないと思ったら、遠慮なく相談いただくことが大切です。

ニートの娘さんでも取り組みやすい生活改善方法

ニートでいると、どうしても無気力でだらけた生活になりがちです。親御さんとしても、家で過ごしていても健やかに過ごして欲しいと思いますよね。そこでニートの娘さんでも簡単に始められる生活改善策を集めました。娘さんに勧められるものがありましたら、勧めてみてください。

1.一定の時間に起きる

娘さんは、昼夜逆転生活が続いていたり、生活リズムが乱れてはいないでしょうか。そんな時はまず起床時間だけでも一定になるように手助けしてみましょう。起床時間を一定にすることで、自然と夜眠くなり、体内時計が狂いにくくなります。そして、朝起きたら必ず外出できる格好に着替えるように促しましょう。そうすることで、生活に緊張感と張りが生まれます。もし、娘さんが睡眠障害を抱えている場合は、病院へ行くことを勧めましょう。

2.規則正しい食生活を送ろう

身体は食べているものから作られます。また生活リズムを保つことは、活力のある毎日を過ごすためにも大切です。そこで、娘さんには1日3食、栄養バランスのとれた食事を決まった時間に食べるように促してみましょう。可能であれば、一緒にご飯を作ってみるよう提案してみてもいいかもしれません。

3.散歩しよう

娘さんは、運動はしているでしょうか。家にこもってばかりいると、気分が塞ぎこんできます。毎日は無理でも、せめて、週に数回は運動するように勧めてみましょう。おすすめの運動は手軽にできる散歩です。散歩することで、健康維持・肥満防止が期待でき、気分転換にもなります。また、心地よい疲労を得ることができ、夜も眠りやすくなります。

娘さんが自信をつけるのにおすすめの行動3選

自信を持つことで、ご自分でいろいろ行動をとれるようになる方もいます。

やんわりと、様々な選択を与えてあげてみて下さい。

娘さんは、今ニートでいることで自信がなく、色々なことに踏み出せない状況です。そんな時にぜひお試しいただきたいのが、様々な社会活動に参加し、社会との繋がりを持つ、また自分に自信を持ってもらうことです。そこで今回はニートの娘さんでも取り組みやすいおすすめの行動をまとめました。

1.ボランティア活動

ボランティアは、外に出たり、働くのはハードルが高いという方にもお勧めの活動です。多くのボランティア活動は、仕事より規則も緩く、普段は外出していないという方でも参加しやすいです。ボランティアには様々な種類があり、自分に合った活動を気軽に選ぶことができます。清掃だったり、子供と関わるボランティアなど、娘さんに興味がありそうなものを勧めてみるといいでしょう。

2.家の手伝いをお願いしてみる

ニートやひきこもり状態にある人は、心の中ではなんとかしなきゃ、という気持ちは持っています。ただ、仕事にブランクがあったり、人生に躓いてしまうと、なかなか外に出て活動する勇気が持てずにいる方も多いです。もし娘さんとコミュニケーションがとれるなら、簡単な家の手伝いをお願いしてみましょう。買い物を頼んだり、一緒に料理をしようと誘ってみたり、まずは身近な家庭の中で、自信をつけさせてあげるようにしてみて下さい。

3.当事者会を紹介する

当事者会では、同じような境遇の方々と出会い交流することができます。当事者会に参加することで、悩んでいるのは自分一人ではないのだと思えますし、社会的孤立を防ぐこともできます。有名な当事者会では、KHJといった団体がありますが、その他にも様々な当事者会があります。

ポイントは、こういう会があるみたいだよ!と、あくまでも情報を与えてあげることです。また、ご家族で参加できるものもあるので、娘さんと一緒に参加してもいいでしょう。

どうしても自分達で解決できないと思ったら・・

色々試しているけれど、どうすればいいかわからない。
そんな時は、一度外部に頼ってみるタイミングなのかもしれません。

娘さんがニートであることで、ご家族も、そして本人も、大変苦しい思いをされてきたのではないでしょうか。そしれこれまでも色々試してみたけど駄目だった。今どうすればいいかわからなくなってしまっている。

そんな時は、思い切って環境を大きく変えてみることを考えてみてもいいかもしれません。私達蔵王いこいの里は、共同生活型の自立支援を行っています。

自宅から離れ、同じ経験を持つ仲間たちと共同生活を送ることで、これまで家族だけではどうにもならなかったという方が、自分らしく活き活きと過ごすようになる姿を見てきました。

当法人では、環境を変えたいと思っていても方法がわからないという方のために、娘さんとどのように話あったらいいかといった相談も受け付けております。

ニートやひきこもりは長期化すればするほど、解決が難しくなると言われています。娘さんとのこと、自分達では解決できないと感じたら、ぜひ一度ご相談下さい。

最後になりましたが、いこいの里によせられたメッセージを紹介いたします。ニートやひきこもりは、現在100万人を超えるといわれています。娘さんがニートやひきこもりになってしまうということは決して特別なことではありません。当施設でも沢山の方を送り出してきました。どうか希望を持って過ごして下さればと思います。

97年卒寮 関東出身女性 12歳で入寮後約1年半在籍
2011年夏・お母様からのお手紙



3人姉妹の末っ子として誕生したAが「学校に行かない」と言いだしたのは小学校1年生、夏休み明けの9月頃からでした。何とか行かせたいと私は必死になり、あの手この手…と娘にツライ言葉を投げつけ、傷つけもしました。家に居場所を失った娘は「自立支援場所を探してほしい」と言い、いこいの里への入寮となりました。

 平成7年10月1日。自家用車に荷物をつめ込み親子3人で山形へ。「なんて言えばいい?」「埼玉からきましたAですと言えばいいよ。」緊張のあまり…娘の手は汗でぬれて…
 駐車場のナナカマドの実が真っ赤に色づいていました。娘をお願いし帰りの車中、私達夫婦は泣きながら埼玉へ。しもやけの手をよくおかみさんが手当てをしてくださり、大多数の方々に暖かく支援して頂きました。中学2年からは自宅へ戻り、中学校には戻らず、電車で1時間位のフリースクールに通い、北海道の高校を受験し卒業。

 「看護師になりたい」と看護学校への受験にも挑戦。何度も落ちる中、最後の1校の補欠合格で入学。正看学校へも働きながら3年間。助産師になる夢をあきらめることなく2年越しの挑戦でした。昨年4月より助産師として働き、北海道で知り合った彼と結婚しました。

 小学校1年生の時、学年主任の先生から「この子の将来はありませんよ」と。学校信仰の強かった私はいつも泣いていました。娘に映る母の涙はきっと辛かったものだったでしょう。今はうれし涙の出来事の連続に、これまで娘を多くの方々が支えてくださった事に感謝します。

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